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必要なもの

その5 判例集

 条文の解釈について、裁判所がどのように考えているかを推測するために必要なものです。裁判所が出した判決、決定、命令が載っています。
 公式の判例集としては、裁判所が発行している「最高裁判所民事判例集(略称「民集」)」「最高裁判所刑事判例集(略称「刑集」)」などがあります。
 また法律に関する専門雑誌である判例時報、判例タイムズ、ジュリスト、法律新聞などは、重要な判例を掲載しており、公式な判例集に準じる扱いを受けております。特に公式判例集に掲載されていないような判決については、これらの雑誌の号数とページ数を記載して特定することにより、正当な引用であるとされます。
 しかしながらこれらの公式判例集を一個人が買うことはおよそ現実的ではありません。図書館などこれら資料のありかをおさえておけば足ります。
 有斐閣のジュリストの別冊「判例百選」シリーズは、各分野の重要な判例を選んでいますので、手許に置いておくと有益だと思いますが……。白状すると私はいくつかしか持っていません。(公式判例集に割と容易にアクセスできるもので……。)
 さりとて模範六法で足りる訳ではありません。個々の判決はあくまで「どんな事件において」「何が争点となって」という前提の下で「どんな判断が示されたか」が意味を持つものです。別の事件でも有効なものなのか否かが大事な要素で、これを「判決の射程距離」とも言いますが、この射程距離が模範六法には載っていません。模範六法の判決はあくまで手がかりを簡略に示したものにすぎないのです。
 判例を詳細に検討する際には公式判例集やこれに準じる資料を使う習慣をつけることが大事です。そして普段から判決に慣れるために、重要な判決を掲載した資料をいくつか持っておくことは間違いなくお勧めできます。先の「判例百選」シリーズでもいいですし、北大図書刊行会の「教材憲法判例」(他の法律もあり)は、搭載されている事件は少ないものの基本的に判決全文を掲載しているので、この種のトレーニングには最適です。
 なお、判例集の特殊なものに「判例体系」やそのCD−ROM版があり、これは条文ごとに判例を集めたもので、模範六法の巨大版と言えますが、あまりに巨大すぎて個人で買うのは非現実的です。


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