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8 罪数論

 教科書や大学の授業ではあまりやらないのですが、実務ではおさえておかないとならないのが、この分野です。なぜ議論になるかというと、もし併合罪になれば上限が引き上げられ、より重く罰することが可能になるのに対し、併合罪にならないで一罪扱いになれば上限の引き上げはないというので、大きな差になる場合があるからです。
 詳細は専門書に譲りますが、ここでは以下のチェックを覚えておきましょう。
  1. 構成要件を基準に物理的に1つの行為が1つの構成要件を1回満たせば単純な1罪
  2. もし2回以上満たせばこれは2(以上)罪で併合罪
  3. 1つの物理的行為が同時に2つ以上の構成要件にあたれば1罪扱い
  4. 1つの物理的行為が同時ではなくても2つの構成要件にあたり、その構成要件どうしの関係が深い場合はやはり1罪扱い
  5. どれにもあたらなければ法律的には複数の行為とみなければならないので複数罪になって併合罪

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