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質権がなぜ使えるのか?

 質権の特徴としてもしお金を返してもらえなかった時に預かっていた物を売り払い、その代金から自分の貸したお金の分を受け取ることができます。これを優先弁済権と呼んでいます。もし本人から返してもらえなくとも、物の売却代金から返してもらうことができるのであれば、これは貸す側にすればこれ以上ない安心と言えましょう。もっともお金を貸す側がその物の価値を見誤って高くつけすぎると、いざという時にその値段で売ることができずに、結局回収できないのではありますが。担保物権の中では質権の他、先取特権や抵当権に認められます。留置権の場合には優先弁済権が直接認められる訳ではないのですが、一方で次に述べる留置的効力が新たな所有者に対しても認められる結果、新たな所有者がお金を払わない限り、留置権に基づいて引渡を拒むことができるので、その結果「事実上」優先弁済権が認められるという言い方をします。

 質権のもう1つの特徴として、お金を返さなければ物も返さないということがあげられます。その物をどうしても返して欲しければ、借りたお金を返さなければならない。このことが本人に対する心理的な圧力となるのです。これを留置的効力と言います。留置的効力は留置権と質権に認められます。抵当権や先取特権には性質上認める余地がありません。また後で述べますが質権の目的となった物が債権である場合には、債権に留置的効力を認めようがないので、やはり留置的効力はないことになります。

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